イシグロは語り手の人称を意識しながら巧みに 遠くへ連れ出す誘拐犯である。この短編集でもその読者攫いの技量はいかんなく発揮され、 今回は遠くではないかもしれないが、 壁ひとつ向向こう側の、見えずに漏れ聞こえていた物語へと誘われる。音楽と夕暮れの…
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