ヨモジジ(freaks ver.)

本と雑貨と音楽と、街歩きが好きなオッサン。1981年生まれの珈琲難民が好き放題に語る。レビューのためのブログ。

2020-05-06から1日間の記事一覧

『ワールド・カフェをやろう!』著:香取一昭、大川恒

ワールド・カフェというのは 多人数型のワークショップに近いミーティング形式のことです。ミーティングの参加人数が多い場合に 意見が偏ってしまったり、 参加者のコミットメントが下がることに 課題感を感じることがあると思います。ワールド・カフェは テ…

『春宵十話』著:岡潔

数学者の書く数学の本は読めないのだから こういった本を読むことになる。だいぶ戦前の道徳的すぎるところが 鼻についてしまうけれど、 真理に向かおうとする時の進み方は特徴的で面白い。コツコツした積み上げよりも ハーモニーに近い捉え方で証明を得よう…

『アタリ文明論講義』著:ジャック・アタリ 訳:林昌宏

ちょっとタイトルとの齟齬がよろしくない。文明論についての話ではなくて、 未来予測の意義と方法論を説くものだと読んだ。そういうものとして読めば別に良いのだけれど 文明についての、ここの評価はないし、 未来予測を使って文明を考えるというようなこと…

『1兆ドルコーチ』著:エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アランイーグル 訳:櫻井祐子

ビジネス書と評伝のあいのこのような本だ。しかし、この書き方になったのは このビルという「コーチ」が行動そのものよりも 人格に特徴があるということを意識してのことかもしれない。それは余計に原理原則というような 無機質なものに抽出することもできた…

『モードの迷宮』著:鷲田清一

これはファッション誌「マリ・クレール」に掲載されたコラムを集めた小論集だが、 そのスタイルは襞の入り組んだ陰影に着目する彼にはちょうど良いかもしれない。境界は動きとともにある。 完全に固定化された境界はただの図像であり、写真だ。 哲学者の鷲田…