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ヨモジジ(freaks ver.)

本と雑貨と音楽と、街歩きが好きなオッサン。1981年生まれの珈琲難民が好き放題に語る。レビューのためのブログ。

読書

「経営の心得」著:小山昇

一貫して中小企業の経営者の視点をとっており、シンプルで分かりやすい断章形式の本です。 中小企業とは経営資源に余裕のない会社と思ってもらえば差し支えはないでしょう。 そういう会社では特にコミットメントを求めないと すぐにガタガタになってしまうわ…

「租税法入門」著:増井良啓

専門書ではありますが、これ単独できちんと読めます。 いい入門書はその分野の意義と概観をどう押さえるかにかかってます。 その点、序論から紙幅を40pに渡って割いて、 租税法の意義に始まり歴史的過程を見せてくれていて 初心者としてとても助かりました。…

「ダチョウは軽車両に該当します」著:似鳥鶏

お仕事ものと推理サスペンスのごく軽いレジャー本ですね。 比較的細かく脚注が入るのはお仕事ものにはありがちで、 かつありがたいものですが、動物以外のネタも多いので もしかして作者はそこまで動物に入れ込んでないのではないでしょうか。 とはいえ、軽…

「豊乳肥臀」<上巻>著:莫言

ノーベル賞と聞いて身構えて読んでた感はあるけれど、 割とオーソドックスな小説だと思う。 上巻では日中戦争の流れを濃く写しとりながら 7人の姉たちのそれぞれの半生を見せていく。 僕は細雪を思い起こしていた。あんな絢爛な舞台ではないが、地元の有力な…

「徳川家当主に学ぶほんとうの礼儀作法」著:徳川義親

就活しようと思って買った本。まー、こういうのは1冊くらい読んでも悪くはないね。ただ、帯は 「こんな”失礼”をしていませんか?」なんて 脅迫調ですが、徳川さんはもう少し柔軟なエチケット像を提示しており 僕も共感できることが多い。相手のためを思い 互…

後継社長の実務と戦略

要するにこの人自身が二世として苦労しているということではあるか。実際のところ、直に話を聞いたら面白いだろうし ちゃんと仕事もしてくれると思うけど、 正味の話、本としての出来はもう少し足りない。多数の事例があがっているけど それに対してどう思っ…

『ヨブ記』訳:関根正雄

救わない神様の話。ヨブが信仰を試される話だが、思考実験的な趣がある。 シーンは神様と悪魔的なのが話してるところから。 神「やーヨブ君はなかなかの信心者だよ」 悪魔的「いいえ、彼は恵まれてるからですよ。災難に遭えば、神を呪いもするでしょうよ」 …

『社員100人間とまでの会社の「社長の仕事」』古田土 満(注:著者の土は`が付きます。本文では土で代用します)

特に1代目だとどうしても 社長はその会社の看板営業マンとしての 性格が出てしまうのではないかと思う。しかし、そこから営業以外の社長の仕事というものもしていかないと 大きくするのはおろか、会社を運転することすらままならない。果たしてその仕事とは…

「山でクマに会う方法」米田一彦

サブタイトルに「これだけは知っておきたいクマの常識」 これはちょっとずるいですね。 それじゃぁ教えておくれよ、となりますよね。なりませんかね? 中身はいたってスタンダードな日誌風の断章に ワンポイントコメンタリーがついてくる形式。 読み物として…

「小山昇の失敗は蜜の味 デキる社長の失敗術」小山昇

意外とよい本でした。 失敗は恐れてはいけないなどと言いますが、そのもう一歩先の話。失敗してもいい会社、 組織をどうやって作るかということに主眼がある。 実際上司が失敗したっていいと言ってきたって 誰も失敗をしたい人間なんていない。 それにそもそ…

「独学ではじめる税理士試験 合格法バイブル」会計人コース編集部

それなりに色々載ってるんだけど、 雑誌的編集のままコラムしかない感じで はっきり言って本を作るセンスがないと思います。ないよりはマシですが、 税理士ってどうなの?って人が読んでもふにゃっ?となりそう。 やる!と決めた人ならつまみ食いでも使える…

「ポケモンの神話学」中沢新一(角川新書)

中沢新一といえば中学校くらいで虹の理論を読んで こういうモノを書いて見たいと思わせつつも、 あまりにも胡散臭すぎて直視するのが恥ずかしいそんな作家であった。今回もポケモンの神話学ということで 胡散臭さは満載ではありますが、 率直に言って氏がポ…

「エストニア紀行」梨木香歩

旅には目的地を楽しむことと 旅のフィーリングを楽しむこと、大きく2つある。 本書は後者の気分が色濃く出ている。だから観光案内を期待して読むと 少し肩すかし感があるとは思う。 ただ、できるだけ誠実に旅行者として そこにある土地の目線に寄り添おうと…

読了レビュー「マルチチュード(上)」アントニオ・ネグリ マイケル・ハート

民主主義と自由、これが彼らの信じるほどよいものかは微妙だが、 世界の道行きに関してはだいぶ正確に見通してると思える。 荒唐無稽な理論などではなくて、様々な現象をむしろ帰納的に整理して見せたのだ。で中身は?と聞かれるならば、 グローバルと生権力…

読了レビュー「日本恋愛思想史」小谷野 敦著

相変わらずの本である。 小谷野節と言えば聞こえはいいが、 ぬめりとした嫌みがそこかしこにある、 というか本人はあまり嫌みとは思ってないからこうなんだろうけれども、 まぁ、しかしこれも芸のうち。ひたすらに積み重ねられた文学の数々は 全体としてはと…

読了レビュー「飛田で生きる」著:杉坂 圭介

中の人の、それも使用者側からのエッセイというだけで ちょっと希少価値はある。中身はそんなにセンセーショナルではないし、 目を引くところはなかった。 しかしそれは率直な記述であろうと 著者が配慮した結果ではあるだろう。特にこの手の事業を立ち上げ…

「文明の十字路」著:岩村 忍

これを読んでさらに分からなくなりました。(笑中央アジアの歴史の変遷というものは本当に激しく、 ヨーロッパや中国などの比ではない。地元の勢力はあるものの、 それより強大な帝国が時期ごとに東西南北すべての方向から波のように押し寄せてくる。 これで…

本屋に行った備忘録

先日、久しぶりに本屋にじっくり居座りました。 買うほど、読む本がないわけでもないので、 ひたすらタイトルと装丁をチェックして 少しペラペラという不審な人間でありました。その中で、いくつか面白そうなのを備忘録として ピックアップしておきます。亡…

読了レビュー「世界最強の女帝 メルケルの謎」佐藤伸行 著

著者も告白するように核心には迫れていないけれども、バイアスで見逃している事実を教えてくれもする、凡庸であるが不誠実でもない本だ。 メルケルの政治の原理をとらえるのが困難であった代わりに読者に差し出されたものとして、特徴的なのは2つほどある。 …

「第七官界彷徨」尾崎翠

正直に言いますと、 もっとわけの分からんものを想像してたので、 ちょっと肩透かしでした。だって、第七官界という言葉が意味わからんし 気になるじゃないですか。 でも、ほとんど触れない。 それはむしろ大モチーフとしてどの場面でも それがあるんですよ…

「無為の共同体」J=L・ナンシー

最後に訳者がかなり丁寧に取り出してくれるように、 共同体を全体性に回収せず、共同性のまま思考する論考だ。 それは共同性の限界を探る試みである。少し前に読んだデリダの「死を与える」にも接するような部分があり、 それは限界の典型としての死であり、…

おそるべき少女たち

今週のジャンプ、「鬼滅の刃」は レトロな見せ場の作り方込みで好みです。 ジャンプには珍しくオシャレさんです。 (大体あの辺の作家はすぐフォルムに凝るけど、 その前に、素材とかテクスチャとかあるでしょ)鬼が現れる世の中で、噛まれると鬼になってし…

「津波からの生還」 編:「石巻かほく」編集局

まぎれもなく、被災者の声がここにある。 主婦の人もいれば、役所の人もいる。 食堂経営の人もいるし、漁師の人もいる。 レスキューの人もいる。みなひとしく被災者だ。これを読んでいる途中に九州の地震は起きた。 読んでいなければ「ひどいことが立て続い…

第四の大陸:読了レビュー

地理学上の発展と、アメリカの発見、 そしてさらにキリスト教的世界の変遷をからめて 歴史の移り変わりを見る本。どれも興味深いのではあるけれど、 どれかひとつにしぼっても十分に面白いだろうに かえって欲求不満に感じるところもある。人によっては、未…