ヨモジジ(freaks ver.)

本と雑貨と音楽と、街歩きが好きなオッサン。1981年生まれの珈琲難民が好き放題に語る。レビューのためのブログ。

『会議 〜 チームで考える「アイデア会議」 〜』著:加藤昌治

イデア出し会議というのは定型化しにくいものであり、
それゆえに価値の高い工程になりやすい。

著者は博報堂の社員として実際にこうしたアイデアを手掛けていた人で
ここに書かれているものはどれも分かりやすく
行動に移しやすいものが多く選ばれている。

ただし、徹底しようと思うとそれなりに訓練は必要だろう。
なにせ「いかに数を出すか」は大前提のものとしてある。
プロでも「打率は0.5割」とのことで、
くだらないものを量産するなかにポロッといいものがある、らしいのだが
それならやはり最低でも50〜100は考えないと足りないだろう。

もちろん、それを補うのが「チームで考えるアイデア会議」なのだから
全員で100案あれば素人でも何かしら見えてくるものがあるだろう。

この本は会議の本なので、アイデアの出しかたよりは
イデア会議におけるルールとチーム内での役割の種類などが示されている。

何かのプロジェクトの卵の段階でしかこの会議はありえないし、
実施する回数は一般の会社では少ないかもしれない。
それだけに大事にしたいアイデア会議。
これを活かすも殺すもその特殊さを共有できるかにかかっている。

チームで考える「アイデア会議」 考具 応用編

チームで考える「アイデア会議」 考具 応用編

  • 作者:加藤昌治
  • 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
  • 発売日: 2017/03/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 アイデア会議では、発言者が社長であろうと誰であろうと、ダメなアイデアはダメ。純粋にアイデア至上主義であるべきです。(p.74)

そのための方策として「ホワイトボード」や「紙」に書くことで発言者とアイデアを物理的に切り離す。シンプルだがとても効果的。

あえて課題をアヤフヤにして「なんでもいい、レベルは問わず」と問い掛けてしまうのは、相当高度な大技であることを知っておいてください。プランナー側にすると「何でもいいから」っていわれるのが一番いやなものなんです。(p.129)

 「何食べたい?」「なんでもいーよ」はNGつーことですね。