読了レビュー「日本恋愛思想史」小谷野 敦著
相変わらずの本である。
小谷野節と言えば聞こえはいいが、
ぬめりとした嫌みがそこかしこにある、
というか本人はあまり嫌みとは思ってないからこうなんだろうけれども、
まぁ、しかしこれも芸のうち。
ひたすらに積み重ねられた文学の数々は
全体としてはとりとめもないが、
ミルフィーユと思えばざっくりいただくのがよろしかろう。
- 作者: 小谷野敦
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2012/11/22
- メディア: 新書
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しかし、上野のように、マスターベーションしながら死ね、というのは、事実の間違いではないからまだいい。あるいは、北方謙三のように、もてない男に「ソープに行け」というのも、まだいい。困るのは未だに、もてない男に対して、人格を陶冶し、誠実に愛しさえすれば愛し返して貰えるなどと言う、森岡正博のような人がいることだ。
かくの如し、一段落に2人に甘噛みし、1人に噛みつく。