2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧
書名のとおり、技術の現場を巡りながら 技術がいかにして受け継がれ、かつ変容してきたかということを見せてくれるエッセイだ。ただ、正直に言うと話のネタはそれぞれ面白いのだが 本の全体の方向性はあまりうまく作れなかったのではないだろうか。 おそらく…
言わずと知れた英米文学翻訳者の柴田さんである。 旅のエッセイなどと帯に書いてあるけれど、しかし旅にしては未知のものが少なすぎる。 これは彼の仕事場の通勤物語だろう。とはいえ、人の仕事場はいつも企業秘密とやらで なかなか見えるものではないから、…
短編を主戦場とする著者の珍しい3巻にわたる長編。設定の盛り込み密度は常にマシマシ。 包むつもりもない風呂敷で 人が楽しくホラ話をする感覚だと、こんなものかもしれない。 (チャック=ノリスの挿話なんて特に必要だったろうか?)孤島にあるホテルを舞…
ちょっとしたホラー小説というところなんだけれど、 まったくうまく噛み合わなかった。その「恐ろしいもの」を直接に描かないことで恐怖を与えるという書き振りなのはわかる。 しかし、書かれていないものの恐怖はリアクションだけで伝わるかというとそうで…