ヨモジジ(freaks ver.)

本と雑貨と音楽と、街歩きが好きなオッサン。1981年生まれの珈琲難民が好き放題に語る。レビューのためのブログ。

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「色彩の手帳」著:加藤幸枝

都市計画を与件として個別の建築の色合いを考えるときの 実践的なヒントが書かれている。実務的なトーンの本ではあるけれど 写真はどれもフルカラーで(当たり前か)綺麗ですね。実直な選び方が中心ではあるものの その中でもなぜその色を選ぶのか、責任をも…

「財務3表一体理解法」著:国貞克則

財務3表とは「貸借対照表」「損益計算書」に加えて 「キャッシュフロー計算書」まで合わせた3つの会計書類のことだ。本書はそれらの数字のつながりと 表の内容の意味をとても丁寧に教えてくれる。自分としては食い足りない感じではあるけれど 人に説明する時…

「地政学入門」著:佐藤優

2015年から2016年にかけて行った連続講義(市民講座的なものか)を元にした講義録である。ということはおおよそ想像がつくと思いますが 広く浅いかんじです。カバー裏に「帝国化する時代を読み解く鍵となる政治理論、 そのエッセンスを具体例を基に解説する…

「ホテル」著:エリザベス・ボウエン 訳:太田良子

これは装丁で買ったと言って差し支えない本で 中身も非常に香り高いような気がしたんだけれど、 個人的にはうまく読めなかった。イタリアのホテルにバカンスに来た人々の 交差する人間模様と行ったところ。僕が恋愛のさやあて的なものに興味が持ちにくいうえ…

「正解は一つじゃない 子育てする動物たち」齋藤慈子ほか編

動物学者たちによる、それぞれの動物の子育てを紹介する本。 もっとも小さいものはアリから、大きなものはゴリラまで19もの種類の生き物たちが出てくる。よい子育てについて人の親は悩むが 「よい」とは何かを相対化するための試みでもある。当然、動物種に…

「トーラーの名において」著:ヤコヴ・M・ラブキン 訳:菅野賢治

副題は「シオニズムに対するユダヤ教の抵抗の歴史」である。イスラエルは非常に問題を孕んだ国家として立ち現れている。 その際にユダヤ教とイスラム教の、つまり宗教と宗教の問題として外部からは見えてしまう。 しかし本書はイスラエルという国家がユダヤ…

「“空腹”が健康をつくる」著:三浦直樹

まぁタイトル通り健康本です。年を食いました。消化活動している胃腸を労われというお話。 16時間くらい消化にかかるから、その時間丸ごと開けておけばだいぶ楽になるんじゃない?的な。別に上が空いてたら下が詰まってても構わないような気もしますが、 ま…

「胡椒 暴虐の世界史」著:マージョリー・シェファー 訳:栗原泉

胡椒が人を翻弄してきた歴史を紐解いていく。帝国主義的な脈絡の中で話せば、海洋大国の東方世界への進出と征服ということではあるが そもそも東インド会社などの設立を考えると、単なる国家事業とは趣が違う。 まず第一に利潤を生むからこその進出であり、…