ヨモジジ(freaks ver.)

本と雑貨と音楽と、街歩きが好きなオッサン。1981年生まれの珈琲難民が好き放題に語る。レビューのためのブログ。

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「人を操る禁断の文章術」著:DaiGo

正直メンタリズムは胡散臭い。 読み終わっても胡散臭いのは変わらない。それでも、これほど実戦的で簡潔にまとめられたものは 中々お目にかかれないのではないかと思う。実戦的というのは、書くために書く仕事をしているのではなくて 仕事の中で手段として文…

「人類学者への道」著:川田順造

人類学というのは今ではあまり使わない名称かも知れない。 未開の土地を文明の視点から見るという、権力関係が露骨であるから。 今では比較文化論などの名称のほうがポリティカリィコレクトなのだ。この人もまた、1934年生まれである。 しかし、視線は遠く研…

「残夢整理」著:多田富雄

1934年生まれ、2010年没。 青年期に戦後を過ごして来たそうした人のエッセイである。右派ではないが、日本は確かに 敗戦を経て接ぎ木をされたというのはある。 どのように切断されて、なにが残ったのか 今からでは見えないものも多い。それにしても、感傷的…

RE/PLAY Dance Edit

最近、舞台というものを観ていなかったのもあって、 ダンスというものを観に行った。スタートの立つスタンスの取り方がかかとをつけていたり、 肩幅に広げていたり、内股気味であったり、最初から差異が強調されている。8人のダンサーのうち3人は関西だが、…

「フィリピン」著:井出穣治

ドゥアルテ大統領で悪目立ちをしてしまった感はあるものの しかし、どのような道行を経てそこに来たか知らない人は多いだろう。この本はASEANの中での差異も取り上げながら、 簡潔にスペイン植民地時代から歴史も抑えてあり、 概要をとらえるのにとてもよく…

「現代美術コレクター」著:高橋龍太郎

なんか、この人ナチュラルにマウンティングしてきて厄介なんですけど。ただ、マーケットとして成熟を極めていなくても 多様な広がり方をしていて、何がどう動いているのか なかなか見えてこない現代日本アートの切り口として 筆者が提示しているものには説得…

「ビッグデータと人工知能」著:西垣 通

この人はITなどという言葉で呼ばれる前から この業界にいる人ですが、正直、僕には全然合わない。AIの知性というものに限界があるのだから、 万能であるかのように思ってはいけない、 という主張それ自体は受け入れましょう。というよりも、それはむしろ当た…

「アホウドリを追った日本人」著:平岡昭利

副題には一獲千金の夢と南洋進出とある。アホウドリが儲かるとは、どういうことか。 なんでもアホウドリは警戒心が弱いので特別な道具が無くても ひたすら撲殺で捕まえられるらしく、それによって羽毛を輸出していたらしい。明治の初頭から羽毛の輸出はそれ…