「財務会計講義」著:桜井久勝
金融クラスタでお薦めしてる人がいたので読んでみた。
理論的な面でかなり包括的に解説してもらえる。
専門書としての難しさはあるけれど、
ややこしいところはその都度、腑分けした表が出たり、
仕訳の参考例が載っていたり、丁寧なつくりになっていると思います。
ただ、僕が読んだのは19版で、ゆっくりやってるうちに
毎年改訂していくからもう23版まで出てるんですよね。
恐ろしや。
ということで、入門者が全体的な見取り図をイメージするのにもってこいなだけでなくて
実務者が最新の会計情報を確認するにも最適ですね。
素晴らしい仕事です。
企業内部では、経営上の意思決定と計画の設定のために、また各管理者の業績評価と統制のために、会計の記録と報告書が利用される。しかしそのような管理会計の具体的な内容は、企業の特性や経営戦略によって多様であり、経営者みずからが必要に応じてけっていするものである。
これとは対照的に、財務会計は企業外部の利害関係者を会計報告書の受け手として行う会計である。したがって財務会計は外部報告会計ともよばれる。本書で解説されるのは、企業会計のうちでも、企業外部の利害関係者に対して会計報告を行う財務会計の領域である。(p.3)
管理会計も財務会計も同じ会計を利用するのでつながっているが表現や分析の枠組みが変わってくる、ということ。財務会計は外部に対するものなので、特に他の企業と比較可能な形で表示されていることが求められるので、会計基準なんてのができてくるんですね。